【アル中】酒をやめて5年目にして色々と知る
僕は断酒をしていますが、基本的には独学で実行しています。
独学っていうと聞こえはいいですが要は気合いと根性でやめてるんです。
これは一番良くない方法だと自分でも思いますが、とりあえず今のところなんとか継続しています。
断酒に関する定石的なことは断酒後に知っていったことの方が多いって感じです。
例えばついこないだ知った「第二の否認」のこともそうです。
断酒5年目で断酒について新たな発見があるんですよ?すごくない?
なので、これから断酒しようと思ってるひとはぜひ気合いで止めることは避けてもらってて断酒をするとどう体や心が変化していくのかをあらかじめ認識した上で、酒が体や生活から切り離されていく過程を体感してください。
断酒してからのステージ
第二の否認のことを知ってからというもの、断酒についての知識がないことを知ったので色々と勉強をしました。
第二の否認については下のリンクを見てください。こういうひとって結構いると僕は感じました。
これとは別に断酒にはステージがあるってことをこれまた最近知りました。
五段階あって①離脱期 ②ハネムーン期 ③壁期 ④適応期 ⑤解決期というステージがあるそうです。
ちなみにこれは薬物依存の治療の過程から参照してるのですが、アルコールは薬物ですから全く同じことだと思いってます。薬物依存の中にアルコール依存があるわけですよね。
さて、このステージの存在を知るといろんなことに合点がいきます。
これまで断酒会のツイートなんかで「スリップしそうだな」ってなんとなく感じることがあったんですが、そう感じるのなぜかよく分からなかったんです。
予感めいた感じだったんですが、第二の否認とステージの存在を理解するとなんとなくその予感に理由づけができたような気がします。
では、このステージを順に紹介します。
各ステージの解説は平成27年1月29日の札幌太田病院 「疾患・心理療法に関する勉強会」の資料より参照しています。
①離脱期
0 ~15日がこの時期だそうです。薬物を長く使っていたダメージにより、体が疲れている状態で、一番しんどい期間ですね。
僕が過去に失敗した断酒もピッタリ二週間でスリップでした。
今の断酒も最初の二週間は強烈にしんどくて何回も心が折れそうになりました。
アルコールの離脱症状は強烈ですんでここを超えるためには底つき体験をするとか、それに近いような強烈な経験で覚悟を持つとかしないと難しいと思います。
例えば健康診断で引っかかったとかインフルエンサーに触発されての断酒程度の場合だと、三日目くらいから増す苦しさに耐えるだけの根拠が自分の中にないので、離脱期でスリップすると思います。
おまけにスリップした後の酒はこれまた美味んだ。。。
ここを超えるためにはテクニックがあります。
酒を飲まない間にすることを決めておき、酒を飲んでる時に今までしてなかったことをするんです。例えば僕の場合はちゃんと食事を取ることをするようにしました。
これで少しは楽になります。
ただ寝れなかったり焦燥感が襲ってきたりしてもちろん辛いです。けど二週間の辛抱です!頑張ろう!(気合い
②ハネムーン期
16 ~60日がこの時期だそうです。確かに僕も3週目から体が楽になってきて頭が晴れ上がってきた実感がありました。
体が少しずつ元気になり、 良い気分になるようです。
「もう大丈夫だ」「薬なしでもやっていける」と自信を持つ時期とのことで、断酒部でもこの時期の方はこういう実感を発言されてますよね。
僕はこの時期に「大丈夫だ」って感じはなかったです。
気を抜くと酒を飲んでしまいそうで、体は楽になってきましたけど酒は全然飲みたかったです。
ただ、体から力がみなぎる感じはしてくるので、それは酒をやめ続けるメリットとして感じていました。
あと、当時大学生だったので勉強も捗るようになったってのもありますね。
僕が断酒部でスリップを感じる人たちはこの時期の人が多いかもしれません。
第二の否認とハネムーン期の高揚感が混じるツイートがあるとそう感じます。
僕としてはこの時期ってもともと何故断酒することになったのかを忘れないようにすることが大事だなって思います。
③壁期
61 ~180日は壁期だそうです。
「退屈さ」を感じる時期。
退屈を凌ぐために運動・趣味・ボランティア活動が有効とのことです。
僕は当時から筋トレをしてたので、退屈は感じませんでした。
酒は筋肉には悪いっていう事実も知ってはいたんですが、ずっと見ないようにしててこの時期からはちゃんと受け止めて筋トレに励むようになりました。
あと、酒をドラッグとして認識したのは離脱期なので壁期に壁を感じたことはなかったです。
ただ、断酒半年が忘年会の時期だったので半年飲んでないし今日くらいいいよなっていう気持ちには傾きました。
そこから酒を切り離すまで二日くらいかかりましたけど、結局飲まずにいられたのは「なぜ断酒することになったのか」を意識していたからです。どの段階でもやっぱりそれが大事なのかなって感じますね。
④適応期
180 ~360日がこれだそうです。
断薬し半年以上が経過すると、 薬物への欲求が軽減するそうです。
健全な生活に少しずつ慣れてくる頃で、酒は飲みたいんですけど全然自分の中で処理できるようになりました。
ただ、それは普通の生活に慣れてきたってだけで、昔の仲間とか過去酒を飲みながら楽しいと感じられた時間を過ごしてきた人とのたまの付き合いの時とかは揺さぶられます。
そういう揺さぶりに対して「飲まない」っていう選択に導く自分なりのポイントを持っておくと楽かもしれません。
僕は飲むとどうしてもトラブルを起こしてしまいがちだったので、せっかく久しぶりに集まった友達に嫌な気持ちをさせたくないから飲まないって落とし込んでました。
⑤解決期
360日~です。やっぱり1年ってのは区切りとしていいチョイスだったんですね。
改めてナチャラルボーン断酒家の実力発揮という感じですね!
1年経つとイベントごとが1周して規則正しい生活が送れてるはずです。
健全な社会生活が実現する時期がここから続くわけですけど、かといって油断してるとスリップします。
数十年断酒してスリップすることだって珍しくないわけで、解決期だからといって「もう自分は酒とは縁のない人間なんだ」ってのが一番の油断だと感じます。
僕は飲まない選択をし続けるために解決期からソーバーキュリアスになりましたし、この時期でもいろんな工夫をし続けて日々酒を飲まない選択をするのは変わりません。
断酒するとどうなるかを理解してると対処しやすい
僕はこれらのステージについて当時は全く意識することはなかったんですが、それぞれのステージを体験した記憶はあります。
とりあえずの断酒期間を行事ごとが1周する1年と決めていたのもまぐれですが正しい選択だったようです。
その中でも飲みたくなるシーンは多々あったので、自分が今どのステージにいてどういう気持ちでいるのかを理解してると対処しやすいと思います。
特に壁期を越えるまでは酒に近づかないのが吉かもしれませんね。
こういうテクニックを身につけることで断酒への向き合いかたも変わりますから成功もしやすくなると思います。
一番大切なのは心の底から「酒をやめないと人生終わる」と思う体験をすることだとは思いますが、衝動的に断酒したとしても断酒のテクニックを覚えておくだけでも結果は変わってくるはずです。
はてなブログ10周年特別お題「10年で変わったこと・変わらなかったこと」ですが、断酒のスタートが5年前、この先の5年とのトータル10年を考えると酒をやめたことで僕のハード面は変わりませんがソフトは大きくブラッシュアップされると思います。
やめよう!酒!!!