【男性育休】育休について一過言あるオジサンが育休義務化のニュースを見て思ったこと
こないだネットをポチポチしていると、「男性育休義務化」というミスリード満載の記事が飛び込んできました。
育休ガチ勢の僕としては一過言ある話題ですが「ゆとり世代の円周率3」のデマを彷彿させる、こういう切り取り方はせっかくのいい話に水を差してると思うんです。
そこまでして取らせたくないか?育休。
正しい見出しはこれだと思います。
会社が男性従業員に対して個別に育休取得を働きかけることを義務化する方針だそうです。
コレはとても有意義なことだと思いますよ。
僕の経験では「制度として取れるのに、そのために理由をつけなきゃいけないストレス」ってのが結構ありました。
なので「取れるんだけどどうする?」って会社から聞かれると楽だと思います。
中には男性が育休取れるってこと自体知らない人もいると思いますしね。
無給期間とかのシンドイ時期があるのはそのあとじっくり説明を受けるとして、この取り組み自体はいいと感じます。
前時代よさようなら
こないだ女性蔑視発言が話題になっていましたが、2021年になってもあーいう考えの人が年配者には多いのだろうと思います。
会社環境もそういうところあるじゃないですか。前にこんなエントリーを書いたこともありますし。
この記事でも触れている通り僕は会社に対して忠誠心じみた感情は全くありません。
仕事が好き=会社も好きにはならないですよね。
そもそも会社って他人が儲けるためにサラリーマンを雇ってるじゃないですか。
ってことは藤堂高虎よろしく雇われなんて条件があうところを探すような働き方のほうがいいと思ってて。
長くその場にいても大していいことはない。そう思っています。
でも、上司世代はそう思ってる人は明らかに少数派です。
僕は年功序列自体は悪い制度だとは思っていませんが、それを盾に人の人生に介入してくるような会社はどうなの?という話です。
そんな会社で、僕は育休を取った経験があります。
2番目の子が生まれたときに創業以来初の男性育休を取りました。
3人目が生まれてその時もとってやろうかと思ったんですが...
お金がね...
金は仕方がない。
とはいえ、ジェンダーがどうのと偉そうなことは言えませんが、男だから女だからで切り分ける育休ってのはナンセンスだと思いますよ。
弊社に制度がなかった。意味わかります?
僕には分からなかったんです。
弊社には男性の育休取得の制度が存在しなかったんです。
法律で決まってるじゃないですか。男性も育休取れますよって。
なので、会社に取りたいといったら「会社として男性に対する育休の制度がない」って言うんです。反社じゃん。
「法令遵守」とかどの口で言ってんの?
男性の育休についてはこちらを以下のリンクをご覧ください。
政府の男性への働きかけが確認できます。
イクメンって名称に違和感を感じるのは僕だけではないと思いますが、その是非は置いといてこういった政府の働きかけ結構前からやってます。
そうは言っても企業も企業で人材確保の問題があり、常にギリギリで回している職場とかは育休どころか、風邪ですら休めないすよね。
弊社もそうです。
現場仕事の企業ですから、男性育休は想定しにくいと思います。
でもね?
これって企業側の問題じゃないですか。
従業員というか僕の人生には全く関係ないじゃないですか。
そりゃ遠慮なく休みを取りたいわけですよね。
そして返ってきた回答が「会社としてそういう制度がない」
最初は僕も驚きましたが、前例がないために現状の就業規則では対応出来ないという意味だったようです。
危うく怒りに任せで呪いの言葉を吐きかけるところでした。。。
結果としては会社の対応は早く、すぐに規則が改定されて男性も育休が取れる様になりました。
真面目な話、男性の育休は現状珍しいことです。なので制度が整っていない会社は多いと思います。
そういう意味では、規則を変更するきっかけになれたことはこれから育休をとりたい男性の土台づくりや前例となれたことは良かったと感じています。
育休を取るのに理由を聞かれる
有給にせよ何にせよ、僕はこの「理由を尋ねられる」という行為がストレスです。
育休については、例えば出産を終えた女性に理由なんて尋ねないわけですよね。
仮に僕が「妻の出産後の経過が悪くて」と言っても真偽はどうあれ会社としても手続きに入るしか無いわけですよ。
じゃ何で聞くの。
そもそも、本来の理由は「取れるから取る」だけなんです。
例えば本当に妻の経過が悪かったとして、それをほっといて自分だけ仕事するなんて普通の感覚してたらできないですよね?
昭和世代はできるの?マジ??
理由を尋ねるってことはそういうことですよね?人のプライベートなことに土足で上がり込んで荒らしていく。
男性は直接出産するわけではないですが、やれることはたくさんありますよ。
そのうちの一つが「金を稼いでくる」ってだけの話です。
逆にそれしかできない人が多かった時代の人、つまり「それが男の役割だ!」とか言ってる人はさすがに絶滅したと思いますが、こういう経験を通じて自分の母親が自分を育てていた時代ってのは大変だったんだなぁなんて思います。
昔はよかったなんてことは実際はなくて、今の方が制度や理解が深まってるのでいろんなパターンの子育てをできるように制度も整いつつあると感じます。
最後に
僕が育休を取った2016年ですが、男性全体の取得率は3%ほどでした。
これでも数倍上がった数値だったはずです。
今はさらに上がって7.4%ほどです!
2020年度の国の目標は13%ですが、これはどうやって達成するんです?
2025年は30%を目標にしてるんですよ?
僕が育休取った3年前に比べれば、明らかに平日に育児をしてる男性を見るようになりました。
でも、まだまだ社会的にはマイノリティですよ。
弊社が特別なわけではなく、男性の育休の制度がないまま放置されてる企業や理解のない会社、そういう考えの人はまだまだ絶対にいると思います。
国のリーダーがあの認識ですからね。
でも、結局会社は家族の人生に何もしてくれないわけですから、何度も同じことを書いて恐縮ですが、家族が困っていたり困りそうなことがある程度分かっていて、その時に手を差し伸べることができないなんてとても悲し事だと思います。
育児はとても大変ですから、夫婦二人で1年くらいともに困難を乗り切る時間があってもいいと思いますよ。
実際僕を含めて育休を取った男性で会社に対して後悔を残している人っていないんと思います。
それくらい素晴らしい時間ですから。
会社から個別に聞かれることが増えれば取得しやすくなるでしょうから、ほんとにいい取り組みだと思います。