【アル中】ソーバーキュリアスになることを決定づけた出来事
僕はアルコール依存症なのですが、断酒をしていた経緯から今ではソーバーキュリアスという生活スタイルを取っています。
ソーバーキュリアスってのは酒をあえて飲まないという生活スタイルです。
僕がここに落ち着いたのは、断酒してる人に多い「酒は絶対悪だ」という意識が薄いということも一つ上げられます。
僕は酔っ払いは嫌いですが酒自体はそんなに嫌いじゃないです。
多感な時期や人生の絶頂期を酒と共に過ごしていたのでそれを否定することは自分の人生の否定にもなり、そこまで強く拒否できないという心理があります。
そしてそれとは別にソーバーキュリアスである必要が出る出来事が起こりました。
体が壊れてなかったんです。恐れていた事態です。
人間ドックのバカヤロー
人間ドックを受ける年齢になって数年経ちます。
僕は自分で体がぶっ壊れてる認識があるので毎年隅々まで検査をしていたんです。
断酒3年目に最初の人間ドックを受けてその時「一生分酒を飲んだ自覚ってありますか?」と聞かれ、医師の診断にも「慢性膵炎の疑いあり要精密検査」と書かれてました。
いかなきゃいかなきゃと思いながらもシカトブッコいてまして、次の年の人間ドックは「要治療」に落ちてました。
あぁ、僕はこのまま糖尿病になって膵臓癌で死ぬんだ・・・
酒がもたらしたものはこの絶望だけだったんだ・・・
なんて悲劇のヒーローを気取ってました。
そして昨年度の人間ドック。
いい加減に精密検査受けよう!と一念発起し総合病院でCTを取りました。
初めて撮るCTだったんでワクワクしながら病院に行ったんですが、受付から外に出るまで30分くらいだったんで医療の進歩ってすごいなぁなんて思ったものです。
で、CTの結果を翌週聞きに行きました。
医者「えーっと人間ドックではどこが引っかかったんでしたっけ?」
僕「膵臓と肝臓です。昔酒をだいぶ飲んでまして。。。」
医「そうですか....う~~~ん。」
CT画像グリグリー
医「単刀直入に言いますと、悪いところはありませんね」
僕「肝臓は最近数値も落ち着いてるので、そうだと思います。膵臓はどうですか?」
医「膵臓というかCTを撮った範囲(顎からへその下くらいまで)で問題はないですね」
僕「え!毎年エコー検査で引っかかるんですよ!ほら今年も!」
医「エコー検査は誤差が大きいからね!CTで問題ないから問題ないですよ!」
終わってなかった僕の体
医者からお墨付きをもらった健康体の僕。
アルコール依存に関しても診断を受けたわけじゃないんです。
病院に行こうと思ってだけどいけなくて、スクリーニングテストでアルコール依存の可能性が極めて高いって判定だったんです。
まぁ甘く見積もると依存症でもないことになりますが、そこに関しては診断がついてないだけで依存症だと感じてます。
ですが、体は大丈夫だったんです。
そうすると、やっぱり飲酒欲求が湧いてくるんです。
怖いですよね。大丈夫ってわかった瞬間にビール1本くらい飲みたいなぁって自然に思ってました。
僕の場合お祝いがスリップになる感じです。
断酒している意味は「酒で子供に恥ずかしい思いをさせたくない」ってところなので、それを思えばすぐに飲むようなことはないんですが、明らかに感じる気のゆるみ。
そんなときに「ソーバーキュリアス」のことを知りました。
その時に思ったんです。
あ、これでいいじゃんと。
僕はあえて飲まない選択をしてるんです。
酒に酔って時間を奪われたくないから。
あえて飲まない。だから酒を否定はしない。
自分の中でも筋が通った感じがしました。
僕のこれからの人生に酒は不要なんです。
だから、ずっと戒めで持ってた飲酒最後の日のウィスキーも捨てました。
ついでに部屋に飾ってた高めのウィスキーの瓶も捨てました。
それをしたことでより一層自分にけじめがつけられたような気がしてまた一歩酒からの解放を感じました。
これからは飲む飲まないの選択ではなくて、酒がいらない生活をしていきたいと思います。