【アル中】僕がお酒をやめたワケ
僕はアルコール依存症です。
なので今はそれを認識して断酒しています。
継続した断酒を実現するためには一人の力ではなかなか難しいので、僕はTwitter断酒部をのぞいています。
Twitter断酒部をのぞくと、いろんな人がいろんな思いで断酒していて僕は勇気をもらえていますし、酒を飲まないでいることは正しいことだと実感できます。
ただですね、断酒って聞こえ悪いですよね。
酒飲まないの?→断酒中で→アル中なの?
断酒しようと思って→アル中なの?
最近飲みすぎてるから酒やめようかな→アル中なの?
最終的に「アル中」に結びつくもんですから聞こえが良いわけがないんです。
僕は断酒して丸4年が経ちますので、日常でアルコールの誘惑を感じることは減ってきました。
それでも「アルコール依存症が理由で酒をやめました」とはなかなか言えないんです。
断酒し始めともなると、こないだまで一緒に飲んでた同僚だの友達だのから酒の誘いもあるでしょう。
その時なかなか「アルコール依存で酒やめた」とは言い出せませんよ。
察してって思います。
断酒した理由
一番の理由は自分で「飲み方がおかしい」と思ったからではあります。
ただ、今の断酒生活に至るまでは何段階かステップがありました。
①飲み方がおかしいと感じたこと
僕は2番目の子が生まれた前後からウィスキーを飲むようになりました。
それまではワインボトルを3本買って二日で飲み切るというスタイルだったんですが、自分で決めたその分量はハナから守ることができずに、1日目の1本半が空いたらコンビニに追い酒を買いに行ってたんです。
コレです。
これを買いに外に出ますよね?コンビニまでは徒歩5分です。
ちょうどいい散歩道ですからコンビニからの帰り道、家に着く前までに飲み切ります。
飲もうと思ってたのに家に着いたら酒がない。
そんなこんなを繰り返しているうちに、僕はハイボールに手を出します。
コレです。濃い目。
言っちゃぁなんですが、最高に美味い。
ローソンでこれを買えばからあげくん、ファミマで買えばファミチキが最高に微笑みかけてくるわけです。
で、案の定ですが缶で買うのがコスパ悪いということで4Lウィスキーに発展していくわけです。
流石の僕でも4Lウィスキーが当初の計画よりも相当早いペースで無くなっていくことに「飲み方がおかしいんじゃないか?」と思うようになります。
これまでも「飲み過ぎ」という指摘は他からもされていたので、おかしいと思ったというより「やっぱり飲み過ぎなのかな?」と思った程度です。
今思えば、これが断酒の始まりでした。
②飲んでる姿が人に見せられない
例えば、奥さんの友達がうちに遊びにきたりした時僕は常に酔っ払ってたわけです。
いつも酔っ払ってるのでもちろん評判悪いわけなんですが、 当時は対人関係より酒の優先度が高かったので自分が人にどう写っているかなんて全く気にしませんでした。
別にそれが大人の間だけなら大したことはないんですが、問題は「親」として見られた時です。
僕は子供を連れて朝の散歩がてら、コンビニで角ハイボール濃いめを買って飲みながら歩いてました。
朝から飲むことに抵抗はありませんでしたから、僕としては至って自然な行動でした。
休みの日に朝から飲んで何が悪いんだよ的な。
ただ、子供と歩く距離なんで近所です。
近所ってことは保育園のお友達もその辺に住んでます。
もし、彼らの親に僕のハイボールウォークを見られていたら???
間違いなく「あそこの子と友達になっちゃいけません」ってなりますよね?
この時に「さすがにそれはヤバくね?子供を不幸にするくらいなら酒飲むのやめよう」と思ってこの次の日から断酒しています。
それが2017年6月25日のことです。
③離脱症状が治ってきてから感じる酒への認識
僕は離脱症状は割と軽い方だったと思います。
それでも3日目くらいから20日目くらいまでは本能的な渇望というレベルの飲酒欲求が常にありました。
ピークだったのは1週を超えたあたりですが、何をしてても突発的に酒が飲みたくなるし、そうなると酒のことしか考えられなくなるし、脂汗は出るし喉は乾くし眠いし寝れないしでえらいこっちゃでした。
酒がなくてイライラするとかそういう次元ではなくて、もう人と会話ができませんでしたね。
相手が何を言ってるのか理解するだけで精一杯でした。
で、離脱症状がおさまってくるとアルコールの作用としてこれらが起こってたと理解するわけです。
するとアルコール=ドラッグという認識を持たざるを得ないわけです。
晩酌をするってことは、子供の前で薬物をキメるってことなんだと理解すれば、どれだけ自分がしてきたことがぶっ飛んでだことか。。。
そういうのをこの段階で理解して、なお断酒が進んでいきます。
問題があったからやめたわけじゃない
僕の場合、やめてしばらく経ってから「自分はアルコール依存だ」って認識しましたし、酒ってのはドラッグだってのを知りました。
アルコール依存症の人たちが抱えるいろんな問題も、断酒してから知りました。
そして何よりアルコール依存症の平均年齢が53歳というのを知って、酒飲んでる場合じゃねぇ!ってなりました。
医師の診断でアルコール依存症と言われたわけではないので厳密にいえばただ単に酒をやめた人に分類されますが、離脱症状がおさまった後に見えたものがそれまで見ていたのと違いました。
マジで物理的に違いました。
酒に視神経もやられてたんだと思います。
失ったものは相当大きいんですが得たものも図り知れません。
断酒を選択して良かったと思ってます。
酒との付き合い方の多くは体を壊してるのにやめない、問題行動が起きてるのに認知できない、ましてアルコール依存だなんて微塵も思ってないと思います。
アルコール依存なんて認知できないのが普通なんですよ。
だから酒を人生から切り離すチャンスが回ってきたことはラッキーなんです。
ことアルコール汚染が深刻な日本においては「人生のステップアップ」なんです。
断酒を決めた背景はたいてい人に言えることじゃないと思うんですが、そこから酒を切り離した人生を選択したことはステップアップとして胸をはれます。
別にそのきっかけがアルコール依存症だったってだけなんです。
人の一生分の酒飲んだんだからこれからは酒のない人生を歩きたい。
それだけなんですよ。