【アル中】断酒テクニック②「自分を認識する」の話
アルコール依存から回復していくためにはいくつかのステップがあると思ってます。
僕の場合、断酒⇨離脱症状⇨依存の認知⇨アルコールに対する認識の変化って感じにステップを踏んで今に至ります。
アルコールを「ドラッグ」だと認知してからは、そこに酒があっても当然「飲もう」とはならないので断酒が捗っています。
その反面、二十歳を超えたら別に違法なドラッグではないので飲む人は好きにすればいいとも思ってます。
断酒を通じて僕は「人を尊重すること」を覚えました。これは依存の認知からきた成長です。
もちろん身近な人にはなるべく飲まないほうがいいよとはいいますが、生活に支障をきたす飲み方をしない限りは無理に止めることはしないつもりです。
ここで大切なのは、酒への認識が変わってすすんで酒を飲まなくはなりますが、酒を欲さないっていうわけではないんです。
酒を飲みたい気持ちは消えません。
そして断酒が続いてるので体は健康になってる。
じゃ、一口くらい、一杯くらい飲んでもいいんじゃないの?
そんな誘惑が幾度となく襲ってきます。
それも断酒が2年超えたあたりからのらりくらりかわせる様になったんですが、僕としてはその感覚がどうにも気持ち悪かったので「ソーバーキュリアス」という選択を取りました。
なので、基本的な考え方はそのままですが飲みたくなっても「あえて飲まない」んです。
そして「あえて飲まない」その理由は離脱症状を超えてから気づいた依存の認知に基づきます。
そうなんです。依存を認知して受け入れることは「成長」なんじゃないのかと感じていて、それを実感できれば酒を飲むってことは自ずとなくなるんじゃないのかと思ってます。
自分の性質に目を向ける
僕は自分が依存症だなんて思っても見ませんでしたし、タバコもやめてますんで酒も同じようにいつだってやめられると思ってました。
実際、28歳の時に痛風を患って平日は酒を飲まない!ってのをやっててしばらく出来てたんで自信もありました。
まぁいわゆる「節酒」ってやつですから、当然スリップかまして元の飲み方に戻るのに時間はかかりませんでしたが、とりあえず自信だけはありました。
結局、その自信を数年間あっためて今の断酒に入るわけなんですが、上にも書いたように「依存症だからやめなきゃ」って感じではなかったんです。
というか酒をやめてから依存症に気付いたんです。
そして、気付いたあとに自分は依存する性質を持つ人間だっていう認知につながります。
依存症もなかなか認知ができませんけど、そこから一歩踏み込めたことが今に続く断酒につながったと感じてます。
ここでいう認知ってのは「自分がどういう人間か」を知ることで、断酒を続けるためにはとても大切だと思います。
具体的に言えば僕は今回たまたま酒に依存してただけで、違う何かがあればそれに依存してたということを気付いたんです。
思い返せば僕の人生そういうの多かったです。
多分初期衝動が人より強いんです。
その上考えるよりまず行動!みたいなタイプなのでよくある熱しやすいタイプです。
最近だと筋トレがいい例ですが、その前は自転車で年間4000km走ってましたし、スノボとかもそういう時期ありましたし、大学もそういう感じでした。
依存症に対する思い
たまたま依存対象が酒だったって認識になりましたんで、僕は「酒がなければ人生うまく行ってたんだ!」なんて気持ちは毛頭ありません。
そもそも依存するたちですが、じゃなんで酒にここまで依存したのかってのを考えたんです。
その結果、酒は依存性があるドラッグだってことに行き着くわけです。
普通の人でも依存するのに、ハマりやすい人間が飲んだらそりゃもうだめでしょうって。この自分の認知とアルコールへの認識の変化が断酒を長引かせています。
だけど、僕の脳にはアルコールに対する報酬回路ができてるでしょうから、飲酒欲求を断ち切るには特別な手法が必要だと思ってます。
それが僕の場合は「ノンアルコール飲料」なんです。
脳に徹底的に「酒を飲んでもアルコール入ってこないぞ」と認識をさせてるつもりです。ダルクの薬物治療でも用いられてる手法です。
#Twitter断酒部
— わぁちゃんねる (@WachanneI) 2021年8月10日
例えばスリップしたとしても、自身とか酒とかを責めるんじゃなくて受け入れてみてはどうでしょう?
それはそういうものでそれ以上でも以下でもないわけです。
そう思いながら24本目のオールフリーに手を付けるのでした。
僕は多感な時期の多くを酒とともに過ごしてきたので、断酒してる多くの人のように「酒=悪」という割切りができてません。
どうしても昔を懐かしむと酒に関する思い出が付きまとってきます。
なので、ノンアルを飲むような断酒の仕方になってるのかもしれません。
そんな方法でもなんとかなってるのは「自分は依存する性質を持ってるんだ」って認識があるからこそです。
この考えだと何も、誰も、どれも悪くないと思えます。
だって仕方ないじゃないですか、そういう生まれだったってだけです。
それで酒を飲むと破滅的な人生になるんで、飲まないでおこう。
たったそれだけのシンプルな理由に帰着させることができます。
それが「自分の性質を受け入れる」ことだと思ってます。
心配になります
そんな考えなので、Twitterを見てると断酒にしてもスリップにしても自分を責めてる人は心配になります。
責めてるときっと疲れちゃいますし、反動が大きくてスリップの影響も大きいんじゃないのかなって。
せっかく酒をやめるってところまで来たわけですよ。
それ自体なかなかできることじゃないんですから、まずは自分を褒めるところから始めませ?って思います。
断酒後すぐに離脱症状と戦う精神力も必要ですし、少しでも心の余裕を持つとちがうと僕は感じました。
そして何より最初は孤独とも戦わないといけませんから、自分の味方をちゃんと自分でしてあげるといいと思います。
なので、責めるんじゃなくて自分の弱さを認識してそれを受け入れてみると断酒が前に進むかもしれません。